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住宅ローンの借り換えはどうやる?借り換えのメリットや特をするポイントなどをわかりやすく解説

住宅ローンの返済が家計を圧迫しているのであれば、「別の住宅ローンに借り換える」ことで負担を軽減できるかもしれません。

低金利が長引く昨今は、住宅ローンの金利も低く抑えられており、利息負担の軽い商品も登場しています。そこで今回は、借り換えるメリットや注意点を中心に、住宅ローンを賢く活用するための方法をお伝えしましょう。

住宅ローンの借り換えとは?

住宅ローンの借り換えとは、ローンの残債を別の金融機関から借り入れることをいいます。

おおまかな手順としては、まず、いま借り入れている金融機関とは別の金融機関から残債と同じ額を借り入れます。そのお金で、いま借り入れている金融機関の住宅ローンを完済し、後から借り入れた金融機関で住宅ローンを返済するという流れです。

住宅ローンの返済負担を抑えるには、できるだけ金利の低い商品を選ぶことがポイントの一つ。契約時には金利がもっとも低い商品を選んだとしても、現在はさらに低い商品が登場している可能性もあります。より低い金利の商品に借り換えてローンを組み直せば、月々の支払い負担を抑えられますから、家計を見直せるチャンスになるでしょう。

住宅ローンの借り換えのメリット

住宅ローンを借り換えることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。いくつかご紹介します。

返済額を減らせる

住宅ローンを借り換える一番のメリットが、トータルの返済額を減らせることです。現在よりも金利の低い住宅ローンに借り換えることができれば金利負担を抑えられますから、トータルの返済額が減り、毎月の支払額も抑えられます。

団体信用生命保険の補償内容を見直せる

一般的に団体信用生命保険の補償内容は、満期(住宅ローンの完済時)まで変更できない商品がほとんどです。借り換えであれば、新しい保険に契約し直すことになりますから、補償内容の見直しも図れます。

最近の団体信用生命保険には、三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)や八大疾病(三大疾病に加え、高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎)でも補償が適用されるなど、充実した商品も登場しています。住宅ローンを借り換えることで、より補償内容の充実した商品と契約できる可能性があるのです。

なお、補償内容を充実させると金利が0.2~0.3%上乗せになる商品が多いので、金利負担の確認もして選びましょう。

金利上昇リスクを抑えられる

変動金利タイプで借り入れている方の場合、新しい住宅ローンを固定金利タイプに選び直すことで、金利上昇リスクを抑えられます。

一般的に、変動金利タイプよりも固定金利タイプの方が金利は高いものの、20年くらい前の変動金利タイプであれば、現在の固定金利タイプの方が金利の低い商品も登場しています。

また、子どもの教育費が増える方や収入が減る見込みの方など、将来の返済額の上昇に不安を感じる方なら、返済額の変わらない固定金利に乗り換えると安心です。

リフォームローンの借入にも有効

新築のマイホームも、築20年を過ぎるとリフォームを検討する時期に入ります。リフォームローンの金利は2~3%と、住宅ローンよりも高い傾向がありますが、これを住宅ローンの借り換えに合わせてリフォームの資金もまとめて借り入れできれば、低金利で返済負担を抑えられる可能性があります。

住宅ローン借り換えの注意点

これまでお伝えしたように、住宅ローンを借り換えることでさまざまなメリットを享受できますが、借り換えにはデメリットもあります。以下の点を把握した上で、借り換えを検討しましょう。

諸費用がかかる

住宅ローンを借り換えるときは、「現在の住宅ローンを完済する手続き」と「新しい住宅ローンを契約する手続き」が必要です。その際に、それぞれ諸費用がかかります。

「現在の住宅ローンを完済する手続き」では、全額繰り上げ返済の手数料として数千円~3万円程度、抵当権抹消の費用として2万円程度が必要です。

注意したいのは、「新しい住宅ローンを契約する手続き」にかかる費用の方。抵当権設定費用が10万円前後、印紙税が2万円ほどかかるほか、保証料や事務手数料も含めると数十万円になります。保証料と事務手数料は金融機関によって大きく異なるため、金利だけでなく諸費用もチェックしておきましょう。

審査を受ける必要がある

借り換えをする際にも、新しい金融機関で審査を受ける必要があります。審査には、住民票や所得証明書、物件資料など、新規契約時とほぼ同じ書類が必要となり、準備する手間がかかります。

また、転職や独立されて間もない方だと借入が難しくなる点も、新規契約時と同じです。転職や独立を検討されている方は、審査に有利なときに行動することもポイントといえます。

借り換えで得をする目安は?

金利の低い商品に借り換えることで金利負担を抑えられるのが、住宅ローンを借り換えるメリットです。

ただし、注意しなければならないのが諸費用の存在。金利負担の差額よりも諸費用の方が大きければ、借り換えをする意味がありません。金利負担の差額は、残高や残期間によって大きく異なりますから、借り換えにより効果が現れる場合とそうではない場合が出てくるのです。

一般的には、残高が多く残期間が長いほど効果は大きいといわれますが、金利差が大きければ残高が少なく残期間が短い場合でも効果が表れるケースもあります。いずれにしても、金利負担の差額をシミュレーションして諸費用と比べることが、借り換えで得をするポイントといえるでしょう。

借り換えでいくら安くなるのかシミュレーション

実際に、住宅ローンを借り換えることでどれくらいの効果が見込めるのかをシミュレーションしてみましょう。

ここでは、「金利1.5%から1%の住宅ローン(ともに固定金利)に借り換えた」場合で、以下の2パターンを検証してみます。

【ケース1】ローン残高2,000万円、残期間20年の場合

残高が2,000万円、残期間は20年ある方が、金利1.5%から1%の商品に借り換えたケースでシミュレーションしてみます(金利はいずれも固定金利)。
トータルの返済額と毎月の返済額を比べた表が、以下の通りです。

  金利1.5% 金利1% 差額
トータル返済額 23,162,045円 22,074,815円 1,087,230円
毎月の返済額 96,509円 91,978円 4,531円

金利を0.5%低い商品に借り換えると、トータルの返済額は100万円以上も抑えられ、月々の返済額も4,531円安くなります。

【ケース2】ローン残高1,000万円、残期間10年の場合

残高が1,000万円、残期間は10年ある方が、金利1.5%から1%の商品に借り換えたケースでシミュレーションしてみます(金利はいずれも固定金利)。
トータルの返済額と毎月の返済額を比べた表が、以下の通りです。

  金利1.5% 金利1% 差額
トータル返済額 10,774,922円 10,512,432円 262,490円
毎月の返済額 89,791円 87,604円 2,187円

このケースの場合、トータルの返済額は約26万円しか抑えられず、諸費用の方が高くなる可能性があります。
このシミュレーションからも、ローン残高が多く残りの返済期間が長い方が、借り換え効果が大きいことがわかるでしょう。

※シミュレーション参考:住宅金融支援機構「借り換えシミュレーション」
https://www.simulation.jhf.go.jp/type/simulation/karikae/openPage.do

まとめ

住宅ローンの借り換えを検討する際には、諸費用を含めたトータルコストの比較が重要なポイントといえます。借り換えでお得になるか否かは、新旧ローンの金利差、ローン残高、借入期間の残り年数などによっても異なりますから、あらかじめシミュレーションをされることをおすすめします。

コスモホームでは、住宅ローンの借り換えシミュレーションを個別に承っています。興味のある方は、当社の家計収支改善相談までお申し込みください。