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住宅ローンの頭金はどのくらい用意するべき?頭金は少ないとダメなのか

住宅を購入するにあたっては大きな金額が必要になるからこそ、正しく理解しておきたいのが「頭金」です。

頭金とはなんなのか、どのような役割があるのか、いくらぐらい用意すればいいのか……など、あなたはしっかり理解できているでしょうか?

今一度、住宅購入に必要になる頭金について知識を深めておきましょう。

頭金とは?

頭金とは、土地や住宅を契約するにあたって必要になる費用の一部をあらかじめ支払うために用意されるお金のことです。

自己資金や手付金とも呼ばれています。

土地から購入する場合には、土地の費用と建物の費用それぞれに頭金を用意する必要があります。

土地と建物でそれぞれ契約先が異なるケースもありますが、その場合には二箇所に対し支払わなければいけません。

頭金の目安は?

頭金として用意する金額の目安は、住宅の完成までにかかる総額費用の1~2割程度です。

たとえば費用総額が3000万円であれば、頭金は300万円ほどが目安となるでしょう。

もちろん、あくまで目安の金額であり購入する物件の種類や総額費用によっても変動します。

なによりご自身やご家族の経済状況・貯蓄の状況を確認した上で、具体的な金額を決定するべきでしょう。

頭金を用意するメリット

そもそも頭金はなぜ必要なのか、用意するメリットとともに解説していきましょう。

もともと頭金は、金融機関の融資にあたって上限が「総額の9割」と定められていた時代に定められたものです。

当時は、住宅ローンを利用する際に必ず自己負担しなければならない金額として「総額の1割」を支払うものとされていました。

現在は金利水準も変更され、自己負担額についての決まりもなくなったために必ず1割自己負担しなければいけないわけではありません。

頭金を用意するか否か、またいくら用意するかは個人にゆだねられています。

頭金を用意するメリットのひとつとして、トータルの借入金額を抑えられ、月々に支払わなければならない返済額を少なくできることが挙げられます。

月々の負担が減れば、その分生活に余裕を持ちやすくなるでしょう。

ローンの組み方によっては返済額を変更せず、その分返済期間を短くできるのもメリットです。

定年退職までに無理なく返済したいという希望がある人なら、頭金を多めに用意し返済額を変えずにローンを組むことで、老後の負担を抑えることができるでしょう。

「この先もずっとローンを支払い続けなければならない」という精神的な負担を抱える期間も短くでき、家計のやりくりもしやすくなります。

また、トータルの借入金額が少なくなるということは、同じ金利でもできるだけ利子を少なくできるということでもあります。

金融機関によっては頭金として用意した金額によって借入総額が変わることから「○万円までなら1.8%、○万円までなら1.5%」というように適用金利が変動します。

自己資金があるなら少しでも多く頭金を用意しておくことによって、結果的に支払わなければならない金額も少なくなるでしょう。

一方で「少しでもお得に土地や住宅を購入したいから、貯金を大幅に切り崩してできる限り頭金に当てよう!」と安易に考えてしまうことはおすすめできません。

と言うのも、ローンは今後働きながら少しずつ支払っていくものであるのに対し、頭金は今すぐに用意しなければならないお金です。

ここで大きな金額を動かしてしまうと生活にゆとりがなくなり、万が一のことが起きた場合に生活がままならなくなってしまう可能性があります。

身内に事故や病気のトラブルがあったとき、やむなく仕事ができなくなってしまったとき、車の費用や教育費で大きな金額が必要になったときなど……。

こうしたときの備えを切り崩してまで、絶対に頭金を用意しなければいけないというわけではありません。

具体的には「数ヶ月間は問題なく日常生活を続けられる金額」をなにかあったときの蓄えとして残したまま、無理なく支払える金額の頭金を用意しましょう。

頭金を少なくするのはダメなの?

ここまでご紹介したように、頭金を用意することにはさまざまなメリットがあります。

一方で「貯金に余裕がないから頭金を少なくしたい」、「低金利な住宅ローンを使用し、その分頭金を減らしたい」と考える人もいるでしょう。

極端な話になりますが、そうしたときには頭金をまったく用意しなくとも契約できるケースもあります。

頭金を用意しない、また金額を少なくするということは、土地と建物の購入にかかる費用をすべて住宅ローンに頼るということです。

「そんなことできるの?」と思ってしまうかもしれませんが、現在では多くの住宅ローンが100%まで借入可能です。

ただし、もちろん住宅ローンの利用には審査がありますので、どのような場合にも必ず頭金をほとんど用意せずに利用ができるというわけではありません。

特に中古住宅を購入する場合には、審査段階で断られてしまったというケースが少なくありません。

また、頭金をゼロにする、もしくは頭金を少なくする場合には当然のことながらその分住宅ローン返済の負担が大きくなってしまいます。

「今、手元のお金を減らさずに購入できる」というメリットと「のちのちの負担が大きくなる」というデメリットを比べた上で、頭金の設定についてよく検討することが大切です。

その際には、住宅ローンの利用総額と金利を試算しましょう。

実際に今契約しようと考えている物件ではどのくらい頭金を少なくできるものなのか、支払い総額ではどのくらいの金額差がでるのかといった内容を具体的に知っておくことが大切です。

頭金の注意点

ここからは、頭金を用意する場合の注意点についてさらに掘り下げていきましょう。

頭金の支払いタイミング

頭金を支払うタイミングがわからないと、いつまでにいくらくらい紹介しなければいけないのかわからず不安に感じてしまいますよね。

多くのケースでは、土地や建物の契約をするタイミングで手付金として10~50万円程度の支払いが求められます。

この金額は、頭金の一部として扱われます。

そのあとは、契約から融資実行日となる引き渡しまでの任意のタイミングで、残りの頭金を支払います。

工事がはじまるタイミングで必要な費用は「着工金」、工事の途中で必要な費用は「中間金」とも呼ばれます。

諸経費も忘れないように

頭金を支払うにあたって目安の金額は1~2割、多く支払えばその分メリットがあることはご紹介した通りですが、落とし穴になりやすいのが「諸経費」です。

契約時には、土地や建物の購入金額のほかに手付金、仲介手数料、借入手数料、印紙税といった諸経費が発生します。

金額は物件によって異なるものの、多くの場合物件価格に対し3~8%ほどの諸経費がかかるものと心がまえをしておきましょう。

従って、頭金をなるべく多く用意しようと手持ちの資金をつぎこんでしまった場合、諸経費が痛手になってしまう可能性もあります。

諸経費まで含めてきちんと割り出し、シュミレーションした上で頭金を用意しましょう。

まとめ

土地や建物は決して安い買い物ではありませんので、多くの人が住宅ローンを利用したり無理のない返済計画を立てたりと綿密に検討していることでしょう。

頭金について考えるときは、現在の生活はもちろんのこと将来のこともしっかり考えた上でもしものときに大変な思いをしないよう準備したいものです。

住宅購入についてお悩みの際には、是非一度お気軽にご相談ください。